
任意団体を作りたいけれど、
「何から始めればいい?」
「法人との違いは?」
「団体口座はどう作る?」
と悩む方は多いでしょう。私も同じでした。
市が主催する市民祭りのコーナーを担当することになった私。
地域の子ども達のお楽しみの機会が作れるなら、と軽い気持ちで引き受けましたが、中身の運営の前に設立という難所がありました。
市主催の祭りの実行委員会に参加するには、個人としてではなく団体として登録する必要がありました。
団体と言っても、必要だったのは法人ではなく、協議会へ団体としてさんかするための任意団体(人格なき社団)でした。
任意団体として活動を始めた私たちの最大の難所が団体口座の作成でした。
市からの委託という形で運営するお祭りのコーナー、この運営費用(委託金)をどのような口座で管理するか、というのが最大の問題だったのです。
ゆうちょ銀行は人格なき社団の口座開設に対応している代表的な金融機関です。
しかし、個人口座と違い、団体名での口座作成には実は膨大な資料が必要です。団体口座作成で躓くと、公金が含まれる委託金を使う事業運営に黄色信号がともります。
私自身、情報が少ない中で試行錯誤を重ね、実際に任意団体を設立し、ゆうちょ銀行で団体名義口座を開設しました。この記事では、その経験も交えながら、初めての方にも分かりやすく任意団体の設立から運営の第一歩までを解説します。
任意団体とは?
任意団体の定義
任意団体とは、法人格を取得せずに、共通の目的を持った人たちが集まって活動する団体のことです。
例えば、地域イベントの実行委員会、スポーツクラブ、子ども食堂、ボランティア団体、PTA、趣味のサークルなど、多くの団体が任意団体として活動しています。
法律上の決まりはありませんが、規約や代表者を決め、団体として活動することで、一定の信頼感が獲得できます。
自治体や他団体との連携もしやすくなります。
遊びでも、人数が集まって何かの活動をしている人は多いと思います。
「法人化するほどではない」「だけどチーム名とか決めておきたい」という場合には、任意団体は非常に有効な選択肢です。
法人との違い
任意団体と法人との最も大きな違いは、「法人格」があるかどうかです。
法人格とは、法律上の権利や義務の主体となることのできる資格のことで、自然人(私たち一人ひとりの個人のこと)と同様に法人(会社や登記を行っている団体など)もその性質上持ちうる限りの法的権利を持つことができます。
法人格がある団体は、法律上、一つの組織として契約や財産の所有が認められています。一方、任意団体には法人格がないため、契約や銀行口座の開設などでは一定の制約があります。
しかし、法人を設立するには登記や費用、継続的な事務手続きが必要です。
そのため、活動規模がまだ小さい段階では、任意団体からスタートするケースが多く見られます。
NPO法人との違い
任意団体とNPO法人は、どちらも活動の種類によっては社会貢献活動を行う団体としてよく似ている部分もありますが、大きく異なる点もあります。
NPO法人は所轄庁の認証を受けて設立される法人であり、法人格を持ちます。
一方、任意団体は行政への認証や登記を必要とせず、規約や役員を定めることで(特に決めなくても)活動を始めることができます。
活動をまず始めたい方には任意団体、将来的に事業規模を拡大したり、社会的信用をより高めたりしたい場合には法人化を検討するとよいでしょう。
任意団体を設立するメリット
設立費用が不要
任意団体は登記を行わないため、設立費用がほとんどかかりません。
法人設立では登録免許税などが必要になりますが、任意団体であれば、その費用を活動資金として活用できます。
手続きが簡単
法人設立のような登記手続きが不要なため、思い立ったときに活動を始められます。
必要があれば、団体の目的や代表者、規約などを整理することをおすめしますが、基本的に細かい決まりはありません。
自由度が高い
運営方法や役員構成、会費の有無などを、自分たちの活動内容に合わせて柔軟に決められます。
行政から細かな運営ルールを定められることもなく、目的に応じた活動ができます。
すぐ活動できる
地域イベントやボランティア活動など、「まずは動き出したい」という場合に任意団体は非常に適しています。
設立に関する決まりがないため、準備期間を短縮でき、活動を止めることなく進められます。
任意団体を設立するデメリット
法人格がない
任意団体には法人格がありません。
そのため、不動産や車両などを団体名義で所有することは難しく、代表者個人の名義になるケースがあります。
また、会費などを集める場合、現金管理か代表個人名義口座での管理になりますが、資金流用などのトラブルが起きる可能性が高く、おすすめできません。
契約や口座開設のハードル
団体名義で契約や銀行口座を作る際には、規約や議事録など多くの資料を求められることがあります。
私自身も、団体口座を開設するために膨大な資料を作成、また複数回の書類修正を行いました。
日数、時間にしても何十時間とかかり、ゼロから始めるのはとてもハードルが高かったのを覚えています。
信頼性の問題
法人に比べると、任意団体は活動実績が分からないため、支援者・参加者から信用を得るまで時間がかかることがあります。
そのため、規約や活動報告書などを整備し、透明性を高めることが重要です。
補助金・助成金の制限
助成金によっては法人のみを対象としている制度があります。
一方で、任意団体でも申請可能な助成金は多く存在するため、募集要項を確認することが大切です。
任意団体設立までの流れ
1.活動目的を決める
まずは「何のために活動する団体なのか」を明確にします。
目的が明確になることで、規約や活動内容を整理しやすくなります。
2.団体名を決める
活動内容が分かる団体名や、チームの雰囲気に合った名称など、自由に決められます。
同じ地域に似た名称の団体がないかはチェックしておきましょう
3.会員を集める
団体として活動する以上、代表者だけでなく複数名で活動する体制は整えましょう。
役員を決めることも、この段階で行うとスムーズに行えます。
また、会員は名簿で管理することをお勧めします。
4.規約を作成する
規約は団体運営のルールです。
後から変更することもできますが、設立時にしっかり作成しておくことで、口座開設や行政との手続きも進めやすくなります。
5.代表者を決める
団体を代表する人を決定します。
多くの場合は代表が発起人であるため、決まっている状態から始まります。
銀行口座開設や行政とのやり取りでは、代表が中心となる場合がほとんどです。
6.総会を開催する
設立の承認、規約の承認、役員選任などを行い、議事録を作成します。
私たちは個室の居酒屋で飲み会がてらに行いました(笑)
総会開催の形式が問題ではなく、議事録の有無、またその形式が整っているかが重要です。
7.活動開始
準備が整えば、いよいよ活動開始です。
活動記録や会計資料を日頃から残しておくことで、今後の運営がスムーズになります。
任意団体の規約とは
なぜ必要なのか
規約は、団体の憲法とも言える存在です。
活動目的や役員、会計などを明文化することで、団体運営の基準となります。
必ず入れる項目
- 団体名
- 目的
- 活動内容
- 役員
- 総会
- 会計
- 会員
- 規約変更の方法
最低限これらは盛り込みたい項目です。
作成時の注意点
規約はインターネット上の雛形をそのまま使うのではなく、自分たちの活動内容に合わせて作成することが大切です。
銀行や自治体へ提出する際にも、実態に合った内容であることが求められます。
任意団体でも口座が作れる
個人口座ではダメな理由
活動資金を代表者個人の口座で管理すると、公私の区別が曖昧になってしまいます。
会計の透明性を確保するためにも、団体名義口座の利用が望ましいでしょう。
団体名義口座とは
団体名義口座とは、代表者個人ではなく、団体名で管理する銀行口座です。
助成金や委託金の受け取りにも利用されます。
ゆうちょ銀行について
私が団体口座を開設したのはゆうちょ銀行でした。
必要書類を整えたうえで審査を受け、団体名義口座を開設することができました。
必要書類
一般的には以下のような書類が求められます。
- 規約
- 総会議事録
- 会員名簿
- 活動実績
- 収支資料
- 代表者本人確認書類
金融機関によって必要書類は異なるため、事前確認をおすすめします。
実際の流れ
私の場合は、一度で手続きが完了したわけではありません。
書類の修正や追加提出を繰り返しながら、最終的に団体口座を開設できました。
事前準備をしっかり行うことが、スムーズな開設への近道です。
任意団体口座開設・実際に苦労したこと
情報が散在していた
行政、銀行、インターネットなど、それぞれに情報が分かれており、一つの記事だけで理解することは困難でした。
書類の修正
規約や議事録は何度も修正しました。
「これで大丈夫だろう」と思っても、実際には追加修正が必要になることもありました。
銀行とのやり取り
団体口座は個人口座とは違い、事前相談や確認事項が多くあります。
時間に余裕を持って進めることをおすすめします。
作ってよかったこと
苦労はありましたが、団体として正式に活動できる基盤が整いました。
委託金の管理も明確になり、会計の透明性も高まりました。
最初は大変でも、きちんと準備してすすめることで、活動の幅も広がりました。
まとめ|任意団体は正しく準備すれば難しくない
任意団体は、法人ほど大掛かりな手続きを必要とせず、地域活動やボランティアなどを始める際に適した組織形態です。
一方で、規約の作成や団体口座の開設など、初めての方がつまずきやすいポイントもあります。
私自身も、情報を集め、何度も書類を修正しながら、ようやく団体設立と団体名義口座の開設までたどり着きました。
この記事が、これから任意団体を立ち上げる方の不安を少しでも減らし、最初の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
私が口座開設に使用した資料の全てを販売しているnoteリンクをクリック
何十時間とかかる作業を大幅に短縮できるスターターキットです
このキットを使って、是非、あなたが活動に費やせる時間を確保してください
